無重力ドッグ・ファイター †
プロローグ †
- [ルカ]
- ここですよ、アルト先輩、ランカさん!
- [ランカ]
- わぁ・・・すごい!
これが最新の小型宇宙船なんだね、ルカ君!
- [ルカ]
- はい。L.A.Iの技術の枠を結集した
新型民間航空宇宙船、その第1号です!
- [ルカ]
- 民間機としては初めて
2機の半自立型無人機を随伴させることでも
注目を集めているんですよ
- [アルト]
- 確か、ルカがその無人機の
開発顧問をしてるんだよな
- [アルト]
- 近頃は事あるごとに出撃してたのに・・・
よくやるよな
- [ルカ]
- パイロットとしての仕事は仕事。
家業は家業ですから
- [アルト]
- 趣味と実益を兼ねて、ってところだろ?
- [ルカ]
- あはは・・・それもあります
- [アルト]
- それで・・・初公開イベントで
ランカたちの力を借りたいって話だったな
- [ルカ]
- はい、そうなんです!
- [ルカ]
- この機体は、2機の随伴機によって守られている・・・
ということを、ランカさんたちの力で
アピールしてほしいんです
- [ルカ]
- 僕たちパイロットは
いつもランカさんたちに守られていますから
- [ランカ]
- そういうことだったんだ・・・
わかったよ、ルカ君
- [ランカ]
- 私から他のみんなにも声をかけて
ステージの内容を考えてみるね!
- [ルカ]
- お願いします、ランカさん!
- [輝]
- へぇ。民間の航空宇宙船かぁ・・・
- [ミンメイ]
- 何を見てるの?輝
- [輝]
- 超時空SNSだよ。
ランカたちの時空で、新型の宇宙船の
初公開イベントをやるんだって
- [ミンメイ]
- へぇ、これが宇宙船?すごくかっこいい!
- [輝]
- ランカがステージの内容を考えているみたいだ。
ミンメイ、手伝ってあげたらどう?
- [ミンメイ]
- そうね!わたしもランカちゃんを手伝いたいわ
- [ミンメイ]
- ・・・でも、どんなステージにしたらいいかしら?
- [輝]
- 新型の宇宙船だからなぁ・・・
なんとなく宇宙っぽさがあるといいよな
- [ミンメイ]
- 宇宙っぽさ、ね・・・うーん
- [ミンメイ]
- ・・・ねぇ、輝!
今からわたしをバルキリーに乗せて
宇宙空間に連れて行ってくれない?
- [輝]
- ええっ!?ダ、ダメだよ。
ついこの間、君をバルキリーに乗せて連れ出して
こってり絞られたばかりじゃないか
- [ミンメイ]
- そっか。うーん・・・
確かに未沙さんに心配はかけられないわよね・・・
- [輝]
- ・・・そうだ!
いつも宇宙空間を飛んでるパイロットたちに
話を聞いてみるっていうのはどう?
- [輝]
- みんな飛び慣れてる人ばかりだし
結構役に立つと思うんだけど
- [ミンメイ]
- そっか!それ、いいわよね。早速いきましょ!
ドッグ・ファイターたち †
- [ランカ]
- あの、パイロットのみなさん。
ちょっといいですか?
- [ハヤテ]
- ん?
- [ミラージュ]
- なんでしょうか、ランカさん
- [ランカ]
- 私とミンメイさんから
ちょっと聞きたいことがあるんです!
- [ミンメイ]
- バルキリーで宇宙空間を飛ぶのって
どんな感覚がするものなのか
教えてください!
- [ミラージュ]
- 宇宙空間を飛ぶ感覚・・・ですか
- [バサラ]
- 飛んでみりゃわかるだろ
- [ミレーヌ]
- もう、バサラったら!
2人はそれができないから
あたしたちに聞いてるんでしょ?
- [ミレーヌ]
- うーん、そうね・・・
あたしにとっては、爽快!
って感じかなぁ?
- [ミレーヌ]
- バルキリーに乗って宇宙に繰り出すと
不思議とウズウズしちゃうのよね!
- [ミラージュ]
- さすが叔母様ですね!
- [ミレーヌ]
- ミラージュはどう?
- [ミラージュ]
- 私ですか?私はいつも
目の前の敵に集中するだけなので・・・
- [メッサー]
- ・・・それがパイロットとしての仕事だ
- [メッサー]
- 目の前の敵以外に
意識を向ける必要などない
- [アルト]
- だな。そもそも宇宙空間での戦闘は
気が抜けないことばかりだ
- [アルト]
- 気を抜けば
あっさり撃墜されて終わりだからな
- [ミシェル]
- へぇ。偉そうなこと言うようになったな、
アルト姫
- [ミシェル]
- 入隊したばかりの頃は
1日に何百回と撃墜されてたのに。
シミュレーターでさ
- [アルト]
- なっ・・・!
I'm Dead? †
- [アルト]
- 何百回は言いすぎだ!
撤回しろ、ミシェル!
- [ミシェル]
- そうかな?
指折り数えて思い出してみなよ
- [ミシェル]
- 主あえが墜ちるたびに
その首に『私は死にました』って書いた
札をさげてやってたっけなぁ
- [アルト]
- ミシェル・・・!!
- [ハヤテ]
- まぁ、最初なんて
みんなそんなもんだろ。
俺だって実際墜落しかけたしな
- [ミラージュ]
- あのときのこと
ちゃんと反省しているんですか?
- [ハヤテ]
- へいへい。してますよっと
- [ミラージュ]
- 絶対してないじゃないですか!
- [ハヤテ]
- んで、なんの話だっけ。
バルキリーで宇宙を飛ぶ感覚について
だったか?
- [ハヤテ]
- 俺はメッサーやミラージュと違って
いつもちゃんと感じてるぜ
- [ハヤテ]
- 風をな
- [ミンメイ]
- 風・・・?
- [ハヤテ]
- 面白いだろ?
空気もない、真空の宇宙でも
それを感じるんだぜ!
- [メッサー]
- 錯覚だな
- [ハヤテ]
- んなことねーよ。
メッサーだってたまに感じるだろ?
- [ハヤテ]
- エンジンをこう
ぐいーっと押し込むたびに
風がふわーって吹きつけるんだ
- [ハヤテ]
- でもって、気づいたら
機体ごと自分の体が軽くなってきてさ
- [ハヤテ]
- そこにフレイアの歌なんか聴こえてくると・・・
自然と体が踊りだすんだよ
- [ハヤテ]
- ほらな。メッサーも
そんなふうに感じて飛んでんだろ?
- [メッサー]
- ・・・
風、無重力、そして・・・ †
- [輝]
- それって確か
インメルマンダンスってヤツだっけ?
- [輝]
- ハヤテはすごいよなぁ。
バルキリーで踊るなんて
想像もつかないよか
- [ハヤテ]
- 気がついたら
いつもそうなってるだけだけどな
- [ミンメイ]
- まったく・・・そのせいで
こっちは何度ヒヤヒヤさせられたことか
- [ハヤテ]
- 危うくなったら
ミラージュが助けてくれるし
問題ないって
- [ミレーヌ]
- へぇ、そうなんだ!
やるじゃない、ミラージュ!
- [ミラージュ]
- 違います!
この男が無茶苦茶だから
こっちはいつも迷惑してるんです!
- [ミリア]
- お互い手間のかかる
戦友を持ったものだな、ミラージュ
- [マックス]
- それって僕のこと?
なら、そこは持ちつ持たれつだよ、ミリア
- [マックス]
- それにしても、風か。
ハヤテ君の言うそれと
僕の感覚が一緒かどうかはわからないんけど・・・
- [マックス]
- 僕も時々感じるよ。
機体と自分の体が一体化して
風に舞うほど軽くなるような感覚を
- [ランカ]
- 風に舞うほど軽くなる、かぁ
- [ミンメイ]
- その感覚って
ひょっとして無重力で
再現できないかしら?
- [ランカ]
- ええ!
無重力のステージなんて
とっても宇宙らしくていいんじゃないかしら
- [ランカ]
- わぁ、それすっごく素敵です!
いいと思います
- [ミンメイ]
- じゃあ、そのイメージで進めてみましょうか!
- [ミンメイ]
- パイロットのみなさんのおかげで
他にもおもいついたことがあったし・・・
- [輝]
- 思いついたこと?
なんだい、それ
- [ミンメイ]
- それはステージでのお楽しみ!
エピローグ †
コメント †