ダイナマイト7 †
プロローグ †
- [ミレーヌ]
- ・・・・・・
- [バサラ]
- おい、ミレーヌ。どうかしたのか?
まだライブの途中だぜ?
- [ミレーヌ]
- ・・・!バサラ!
- [ミレーヌ]
- それが・・・今、歌ってたら
頭の中に映像が流れてきて・・・
- [バサラ]
- 滅びの歌ってやつのせいで消えた記憶が戻っただけだろ?
いつものことじゃねぇか
- [ミレーヌ]
- うーん、それはそうなんだけど、いつもと
なんか違ったのよね・・・全然知らない記憶だったっていうか
- [バサラ]
- 知らない記憶?
- [ミレーヌ]
- そうなのよ!バサラがどこかに行っちゃって、
全然知らない星で歌ってたり・・・
- [ミレーヌ]
- あと、大きなクジラが空にいっぱい泳いでて・・・
- [バサラ]
- 何いってんだ?クジラって言ったら海にいるもんだろ
- [ミレーヌ]
- そんなの、あたしも知ってるわ!
でも、その光景が見えたんだから仕方ないでしょ?
- [レイ]
- 歌ってるときに見えったってことは、
誰かの記憶に間違いないと思うが・・・
- [ミレーヌ]
- レイ!
- [ミレーヌ]
- でも、誰の記憶なんだろう?
こんな記憶、あたしはぜーんぜん知らないし・・・
もちろん、バサラも心当たりなんてないのよね?
- [バサラ]
- ああ
- [レイ]
- なるほどな・・・まぁ、滅びの歌の影響で
銀河は混乱している状態だ
- [レイ]
- どこか別の銀河の記憶がまぎれこんだ、
なんてこともあるかもしれないぞ
- [ミレーヌ]
- そんなことあるのかな?
- [レイ]
- バサラはどう思う?
- [バサラ]
- そうだな・・・とりあえず、歌うしかねぇだろ
- [ミレーヌ]
- ちょっと、今の話聞いてた?
どうしたら歌うなんて答えになるのよー!
- [バサラ]
- 俺はその記憶ってやつを見てねぇからな。
歌えば、俺の頭の中にも、ミレーヌが見た記憶が
流れてくるかもしれねぇだろ
- [ビヒーダ]
- ・・・・・・
- [バサラ]
- ビヒーダも賛成だって言ってるぞ
- [ミレーヌ]
- まぁ、確かに見たほうが早いわよね。
あたしってば、バサラは歌うことしか考えてないのかと
思って、つい・・・
- [バサラ]
- 歌は考えるもんじゃねぇよ。
歌いたきゃ、いつでも歌う。それが歌だ!
- [バサラ]
- それじゃ、いくぜ!
- [ミレーヌ]
- ちょ、ちょっと待って!
- [ミレーヌ]
- ・・・もう、バサラってば!
ミレーヌの不安 †
- [ミレーヌ]
- ねぇ、レイ。
そっちにバサラはいる?
- [レイ]
- ああ、一緒にスタジオにいるが・・・
どうかしたのか?
- [ミレーヌ]
- 別にどうしてもないんだけど、
ちょっと気になったっていうか・・・
- [バサラ]
- どーせ、今日のライブで見た記憶のことだろ
- [ミレーヌ]
- !!
- [バサラ]
- 心配しすぎなんだよ、ミレーヌは
- [ミレーヌ]
- だって仕方ないでしょ!
いくらあたしたちの記憶じゃなくても
やっぱり気になるじゃない!
- [レイ]
- そういえば、ミレーヌが見た記憶について
詳しく聞いてなかったな
- [ミレーヌ]
- それがね、レイ!
最初はバサラが、どこかに
行っちゃうところから始まるの
- [ミレーヌ]
- それはいつものことだから
別に気にしないんだけど・・・
- [ミレーヌ]
- でも、その記憶の中のバサラは
ずーっと銀河をふらふらして
帰ってこなくて・・・
- [レイ]
- ずっと・・・か、
それはさすがに少し心配になりそうだ
- [ミレーヌ]
- でしょー!?
- [バサラ]
- そうか?
- [ミレーヌ]
- そうよ!
それなのにバサラは何してたと思う?
- [レイ]
- いつもどおり歌ってた、だろ?
旅から得る物 †
- [ミレーヌ]
- さすがレイね・・・
そうなの!
- [ミレーヌ]
- あたしたちが心配してるっていうのに
当のバサラは他の星で
いつもみたいに歌ってたのよ
- [ミレーヌ]
- しかもmその星の空には
たくさんのクジラが泳いでたの!
- [レイ]
- 想像もつかないようなところで歌うのは
バサラらしいな
- [ミレーヌ]
- それはそうだけど・・・
- [ミレーヌ]
- でも、その記憶の中で聴いたバサラの歌・・・
なんだかすごく心に響いたのよねー
- [ミレーヌ]
- 今の歌が響かないってわけじゃないけど
今よりも更に、っていうか
- [レイ]
- なるほど・・・
その星で何かを得たのかもしれないな
- [ミレーヌ]
- ふぅん・・・あたしもたびに出たら、
そんなふうに歌えるようになるのかなー?
- [バサラ]
- ミレーヌはガキだから、まだ旅は早いだろ
- [ミレーヌ]
- それ、どーいう意味よ!
っていうか、ガキって言わないで!
- [レイ]
- なぁ、ミレーヌ。
その記憶に俺や微ヒータはいたのか?
- [ビヒーダ]
- ・・・・・・
- [レイ]
- ビヒーダも気になってるみたいだしな
- [ミレーヌ]
- そうね。ビヒーダはいつもどおり
あたしたちと演奏してて、レイは確か・・・
- [ミレーヌ]
- ・・・・・・
- [ミレーヌ]
- レイ、バサラを甘やかしすぎちゃダメよ!
そのうちバルキリーの請求書が届いちゃう
ことになるかもしれないんだから
- [レイ]
- バルキリーの請求書・・・?何の話だ?
- [ミレーヌ]
- まぁ・・・とにかく甘やかしすぎに
気を付けてってこと
いつものバサラ †
- [ミレーヌ]
- そういえば、頭の中に流れてきた記憶を見て
ひとつ思ったことがあるの
- [ミレーヌ]
- 今のあたしは、Fire Bomberのみんなで
歌うのが一番楽しいなって
- [ミレーヌ]
- 記憶の中のあたしって、
1人で歌ってる場面が多くて
- [ミレーヌ]
- なんだか寂しい気持ちに
なっちゃったのよねー
- [バサラ]
- 俺も俺たちのサウンドを
聞かせてやりたいって思ったぜ
- [バサラ]
- レイやビヒーダのそうだろ?
- [レイ]
- ああ
- [ビヒーダ]
- ・・・・・・
- [バサラ]
- よし、それじゃ歌うか!
ミレーヌ、スタジオで待ってるぜ!
- [ミレーヌ]
- 本当!?
わかった、すぐに行くわ!
- [バサラ]
- それにしても、旅か・・・
歌いたいところで歌ってのは
なかなか悪くねぇな
- [ミレーヌ]
- ・・・言っておくけど、バサラ。
あたしがスタジオに着くまで
そこにいてね?いーい!?
- [ミレーヌ]
- また明日もライブがあるんだし、
勝手に旅に出ちゃったら
承知しないんだから!
- [ミレーヌ]
- あと、ライブの直前にいなくなるときは
せめてメモを残すこと・・・って
- [ミレーヌ]
- 聞いてる、バサラ!?
- [レイ]
- ・・・今、出かけていったぞ
- [ミレーヌ]
- もーー!!
エピローグ †
コメント †